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元美容師Mです。
数年前からシャンプー業界では「アミノ酸系配合!アミノ酸洗浄成分!」っとアミノ酸系ブームが巻き起こっていますね。笑
確かにアミノ酸系成分は市販で良く配合されるような安価で洗浄力も刺激性も強い、『ラウレス硫酸Na』等よりはかなり上質な成分なのは間違いないです。
しかーし!ただ、だからといってアミノ酸系成分がどんな男性にも向いているのか?!というとそうでも無いんです(汗)
女性であれば、アミノ酸系のシャンプーを使えば大半の人が満足度が高い!っと言えるんですが、これが男性になると「万人受けするとも言えないな」というのが私の意見です。
っといいう事で、男性がアミノ酸系シャンプーを使うメリットとデメリットについて解説していきます!
⇛【男性限定】本当に市販のみ!髪のプロがオススメシャンプー7選を発表します!
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アミノ酸系シャンプー2つのメリット
1,刺激が弱い
男性にとって何よりうれしいメリットがこれでしょう。
一般的に市販で販売されているシャンプーに配合されている『ラウレス硫酸Na』等の高級アルコール系よりも刺激性が低い!と言うのが最大のメリット。
ただまあ、刺激性が低いのでオススメです!みたいな事はどこの記事でも言われていますね。笑
本当に高級アルコール系よりもアミノ酸系の方が刺激が低いのか?ですが、このようにアミノ酸系成分よりも2倍近い皮膚刺激性があるという研究結果もあったりするんです↓
それぞれの数値が小さいので、イマイチイメージ湧きませんがアミノ酸系成分の『ラウロイルメチルアラニン酸Na』が0,3程度の刺激値に対して、高級アルコール系の『ラウレス硫酸Na』は0,8と2倍以上もの刺激値があるという結果が出ています。
更に『ラウリル硫酸Na』なんかは7倍もの刺激値になっていますね・・・
ただ、一点補足させて頂きたいのが、あくまでもアミノ酸系成分の方が刺激性が低い!というだけであって、高級アルコール系が危険とか、毒性があるとかではないという事はお伝えさせて頂きたいです。
なんかネット上の記事を見ると、「高級アルコール系は危険!」とか「毒性がある!」酷いものになると発がん性がある!(笑)
なんて書かれちゃっていますが、そこまで毒性は強くないです(汗)
別の実験結果を見てもこんな感じ
[ヒト試験] 20人の被検者に18%ラウレス硫酸Na水溶液を24時間閉塞パッチ適用したところ、11人の被検者は軽度の皮膚刺激を示し、残りの9人の被検者は皮膚反応を示さなかった
18%もの高濃度のラウレス硫酸液を24時間もお肌に貼り付けても、11人が”軽度の刺激を感じた程度”です。
「えっ?!刺激感じているじゃん!」っと思われるかもしれませんが。これ24時間ラウレス硫酸Naを貼りっぱなしの結果ですからね。笑
そりゃ、24時間も洗剤をお肌に付けっぱなしにしていたら、多少は刺激を感じてもおかしくはないです。
シャンプーなんて長くても2,3分程度しか皮膚に触れないので、刺激が強すぎて毒性がある!とまでは言えないはずです。
とは言ってもシャンプー剤は365日毎日、毎日直接お肌に触れる洗剤なので、刺激が低いアミノ酸系の方が優れているのは間違いないはず。
もし、あなたが頭皮に刺激を与えたくない!というのであればやはりアミノ酸系成分等の、刺激が低い成分を選ぶべきかと!
2,洗浄力がマイルド!
これもアミノ酸系成分の最ッ高!のメリットですね。
ラウレス硫酸Naなどの高級アルコール系はとにかく洗浄力がメチャ高く、頭皮に必要な皮脂や髪の油分も一気に脱脂するパワーがあります。
男性の場合「洗浄力が高い方が良いじゃんッ!」っと思われるかもしれませんが、あまりに洗浄力が高いと頭皮の乾燥や髪のきしみで、抜け毛の原因になることも考えられます。
更に!脱脂力が強すぎる洗剤で洗い続けると、逆に頭皮の皮脂分泌量が増加して頭皮がクサくなったり、頭皮が荒れるという可能性もありますね・・・
それに対して、アミノ酸系成分は洗浄力がマイルドなので、過剰に皮脂をとらず頭皮に必要な皮脂を残しつつ洗浄できるのもメリットの1つ。
洗浄力がマイルドなので、髪がきしまず、ひっかかりによる「物理的抜け毛が減る」っというのもメリット。
ただぁし!後述しますが、この洗浄力がマイルドっというのは”皮脂量が多い男性とっては強烈なデメリット”にもなりえるんですよね(汗)
ネット上の記事だと「とにかくみんなアミノ酸系成分を使っておけ!」みたいに書かれていますが男性においてはそうとも言えませぬ・・・
っという事で次はアミノ酸系成分のデメリットについて触れていきます1
男性向けアミノ酸シャンプー3つのデメリットとは?
1,洗浄力がマイルドすぎる!
上でも書いたけれど、皮脂量の多い男性にとっては洗浄力がマイルド過ぎるっ!っというのは強烈なデメリットになりえます。
男性は女性の3倍もの皮脂分泌量があるので、女性向けシャンプーのように一概にアミノ酸系使ってればOk!とも言い切れないんですよね(汗)
男性の肌は女性に比べ、水分蒸散量が 2 倍以上多く(保水力が低い)、水分量が 1/2 以下で、角層細胞面積は 1 割程度小さい(ターンオーバーが早く保護力が弱い)傾向が示され、驚くべきことに皮脂量は約 3 倍と圧倒的に多いことがわかりました(グラフ 2)。
出典:ポーラ化成が男性の肌を徹底調査
とにかく、全員アミノ酸系成分使っておけ!みたいに書かれている記事も多いですが、皮脂量の多い男性が洗浄力の優しいアミノ酸系を使っても「なんだか洗い足りない」っと感じるのは間違いないです・・・
私の場合は皮脂量が普通くらいなので、アミノ酸系シャンプーを使っても洗い足りない!っと感じる事は無いですが、男性の皮脂分泌量はほんんっっとに個人差がかなりありますからね。
全ての男性が等しく女性よりも3倍皮脂量が多いってわけじゃなく、男性の方が”皮脂分泌量の最大値が3倍高い”と言った感じにイメージして頂ければ分かりやすいかと。
洗浄力が足りない場合でも、1シャン目はやや強めの洗浄力のシャンプーで洗って、2度めはマイルドなアミノ酸系成分で洗う等、色々方法はありますが、普通に1シャンでシャンプーするとなればアミノ酸系だけだと物足りなく感じる人もいるかと。
もし、あなたが皮脂量が多いなぁ~っと感じるのであれば、アミノ酸系だけを選択肢に入れるのではなく、アミノ酸系に近い性質で洗浄力はそこそこある『ココイルメチルタウリン』や、刺激が低いが洗浄力は高い『ラウレス-カルボン酸』なんかの酸性石鹸系なんかもあります。
アミノ酸系成分が優れているのは間違いないけど、他にも優れている洗浄成分はいくらでもあるので、アミノ酸のみに絞らなくても良いかと思いますよ!
2,洗浄力がマイルドとは限らない
意外と誰も言わないのがコレ。アミノ酸系成分と一言で言っても色々種類があり、一概に全てのアミノ酸系成分が優しいとは限らないんですよね。
例えばアミノ酸系でよく知られる『ココイルグルタミン酸』や『ラウロイルメチルアラニン』なんかはマイルド系の成分でヘアケアシャンプーなんかにもよくよく配合されます。
ただ逆にアミノ酸系成分でも『ココイルグリシン』なんかは、アミノ酸でありながら洗浄力がかなり強く抗菌作用もある成分なんです。
っといったようにアミノ酸だから絶対に洗浄力が優しいとは言い切れない!と言うのが1つのデメリットですね。
3,アミノ酸系シャンプーなのにアミノ酸成分が少ない・・・
最も多くありそうなデメリットがコレ!
アミノ酸シャンプーでも実は「アミノ酸成分がちょっぴりしか配合されていない」ってパターンのシャンプーが意外に多いんです(汗)
例えば某有名アミノ酸”系”メンズシャンプーの成分表を見てみるとこのような感じに書かれています
グリセリン、水、コカミドプロピルベタイン、ココイルグリシンK、ラウリルグルコシド、ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルグルタミン酸TEA、トリイソステアリン酸PEG-120メチルグルコース、メントール、ポリクオタニウム-7、BG、ポリクオタニウム-10、PEG60-水添ヒマシ油、オリーブ油、水添レシチン、オタネニンジン根エキス、加水分解ケラチン
黄色に表記している成分がシャンプーの洗浄成分なのですが、確かにアミノ酸成分は複数種類配合されていますが、その中に『ラウリルグルコシド』というアミノ酸以外の成分も配合されていますね。
刺激性が低い成分ではあるんですが、洗浄力はかなり高い洗浄成分なので、「アミノ酸系だから洗浄力がマイルドだろ!」っと期待して使ってみると意外にきしむ・・・っという事も考えられます。
こんな感じでアミノ酸”系”シャンプーっと書かれている商品は実は、成分を細かく見ると全部がアミノ酸系じゃなかったり、ほんのちょっとしかアミノ酸成分が配合されていないものもあるんです。
酷いものになると「アミノ酸系シャンプー!」っと宣伝しておきながら、成分を見ると『ラウレス硫酸Na』がメイン成分になってアミノ酸系成分がほんのちょぴいいっとしか入っていないものもあります(汗)
故に私は以前から、「シャンプーを選ぶ際はぜっったいに洗浄成分はチェックせよ!」っと伝え続けているって訳ですね。
【結論】男性においてはアミノ酸系が最善とは限らない!
アミノ酸系シャンプーは確かに頭皮にも髪にも刺激低いし、過剰に洗浄力が高い!ってこともないのは事実。
ただ、皮脂量の個人差が激しい男性においては、全員が全員アミノ酸系がベスト!とも言えませんね。
アミノ酸系シャンプーがベストかどうか?は「あなたの悩みによるっ!」っというのが一番大きいです。
皮脂量が多いのに我慢してアミノ酸系成分を使い続けるよりも、”刺激が低くなおかつ、洗浄力が強め”の成分を選ぶ!のがベストな場合もあります。
例えば1例ではありますが酸性石鹸系で刺激が低く、洗浄力が高い成分がベースになっている物とかですね↓
⇛【成分解析】まだ買うな!ケフトルEXアミノシャンプー7つの神成分と2つの弱点とは?
高級アルコール系は論外だとしても、皮脂量が多いのにいきなりアミノ酸系に移行するよりも、徐々に洗浄力がマイルドなシャンプーに移行していくべきなんです。
っという事で、アミノ酸系シャンプーが必ずしも全ての男性にとって最善ではないっ!っということをお伝えして、当記事を締めくくらせて頂ければと思いますm(_ _)m